『医療保険』による訪問看護 ~訪問看護管理療養費の算定条件と種類~

医療保険を使用した訪問看護には、訪問看護基本療養費とは別に「訪問看護管理療養費」というものも存在します。

この記事では、その「訪問看護管理療養費」とはどういうものなのかについて説明していこうと思います。

あまり触れる機会が無い内容だと思いますが、この機会に知っていただければ嬉しいです。

訪問看護管理療養費の算定条件と種類

算定条件

安全な提供体制」+「計画的な管理」を条件に訪問看護管理療養費を算定することが出来ます。

詳しく説明をすると、訪問看護管理療養費は、安全な提供体制が整備されており、訪問看護計画書および訪問看護報告書を主治医に提出するとともに、主治医との連携確保や訪問看護計画の見直し、休日・祝日も含めた計画的管理を継続して行った場合に算定することが出来ます。

安全な提供体制の整備とは

  • 安全管理に関する基本的な考え方、事故発生時の対応方法等が文書化されている。
  • 訪問先等で発生した事故、インシデント等が報告され、その分析を通した改善策が実施される体制が整備されている。
  • 日常生活の自立度が低い利用者につき、褥瘡に関する危険因子の評価を行う。また、褥瘡に関する危険因子のある利用者および既に褥瘡を有する利用者については、適切な褥瘡対策の看護計画を作成し、実施と評価を行う。なお、褥瘡アセスメントの記録については「褥瘡対策に関する看護計画書」を踏まえて記録を行う。

理学療法士等が訪問看護を提供している利用者について、訪問看護計画書・報告書は、理学療法士等が提供する内容についても一体的に含むものとし、看護職員(准看護師は除く)と理学療法士等が連携して作成します。

訪問看護計画書・報告書の作成は、訪問看護の利用開始時および利用者の状態変化等に合わせ、看護職員による定期的な訪問により利用者の病状・変化に応じた適切な評価を行うこととなっています。

留意点

  • 市区町村、保健所、精神保健福祉センターが実施する保健福祉サービスとの連携に配慮する。
  • 訪問看護報告書の写しを訪問看護記録書に添付する。なお、報告書と記録書の内容が同一の場合は、記録書に提出年月日を記録することで代えることが出来る。
  • 衛生材料を使用している利用者について、療養に必要な衛生材料が適切に使用されているかを確認し、支障が生じている場合、必要な量、種類、大きさなどについて訪問看護計画書に記載し、使用実績を訪問看護報告書に記載して、主治医に報告する。

種類

訪問看護管理療養費は、24時間対応、ターミナルケア、重症度の高い患者の受け入れ、介護保険の居宅介護支援事業所の設置等といった、機能の違いにより、「機能強化型1」「機能強化型2」「機能強化型3」「機能強化型以外」の4種類に分けられます。

 項目機能強化型1機能強化型2機能強化型3機能強化型以外
(1)月初めの訪問
(2)月に2日目以降の訪問
12,400円
2,980円
9,400円
2,980円
8,400円
2,980円
7,400円
2,980円
常勤看護職員の数7人以上5人以上4人以上     
24時間対応体制加算の届出を行っている/休日・祝日等も含めた計画的な訪問看護の実施
重症度の高い利用者の受け入れ別表7に該当する利用者数
10人以上/月
別表7に該当する利用者数
7人以上/月
別表7、別表8に該当する利用者、精神科重症患者もしくは複数の訪問看護ステーションが共同している利用者数
10人以上/月
ターミナルケアまたは重症児の受け入れ実績(いずれかを満たすこと)
(1)ターミナルケア件数
(2)ターミナルケア件数、かつ、超重症児・準超重症児の利用者数
(3)超重症児・準超重症児の利用者数
(1)20件以上/年
(2)15件以上/年、常時4人以上
(3)常時6人以上
(1)15件以上/年
(2)10件以上/年、常時3人以上
(3)常時5人以上
居宅介護支援事業所、特定相談支援事業所または障害児相談支援事業所を同一敷地内に設置
(計画作成が必要な利用者の1割程度の計画を作成)
情報提供・相談・人材育成等地域住民等に対する情報提供や相談、人材育成のための研修の実施(望ましい)医療機関や他の訪問看護ステーションを対象とした研修2回以上/年、地域住民・訪問看護ステーションに対する情報提供や相談対応の実績
⑨の医療機関以外との退院時共同指導の実績
併設医療機関以外の医師を主治医とする利用者が1割
以上
医療機関の看護職員の訪問看護ステーションでの勤務実績

※ターミナルケア件数は過去1年間の実績を、超重症児・準超重症児の利用者数は常時要件を満たしていること。

※機能強化型1~3については、上記基準を満たすものとして地方厚生(支)局支局長に届け出ること。

留意点

  • 種類を問わず、毎年7月1日現在の加算等の届出書の記載事項について、地方厚生(支)局支局長に報告を行う。

おわりに

今回は短めになりましたが、訪問看護管理療養費の算定条件と種類についてお話ししました。管理・運営に係る内容のため触れる機会が少ない方がほとんどだったと思います。何回か見返しながら理解していっていただければと思います。

ここでは出来るだけ簡潔に、大切な部分を抜粋して書いています。この記事に書いてあることが全てではないので、別の記事も合わせて読んでいただけるとより理解が深まると思います。

それでは今回はここまでです!!これからも皆さんの力になれる情報を発信していきますので引き続きよろしくお願いいたします。