介護保険サービスとは ~種類・利用の流れ~


「どんな保険でどんなサービスが使えるの??」

医療・介護に従事する者であれば何となく分かると思いますが、初めて関わる人は良く分からないことがほとんどだと思います。

実際、介護保険サービスを利用されている方であっても「どのような保険を使い」「その保険がどのようなサービスを提供してくれているのか」をほとんど知らずに利用をされていることがあります。

そこで今回は「介護保険サービス」について詳しくお話ししていこうと思います!!

3種類の介護保険サービス

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介護保険を使用したサービスは以下の3種類に分けられます。

①在宅サービス

在宅サービスとは「要支援、要介護者が自宅で生活したまま提供を受けられる介護サービス」です。

訪問サービス、通所サービス、短期入所サービス、その他のサービスに分けられます。

在宅サービス

訪問サービス

訪問介護:食事、排泄、入浴などの身体介護、調理、洗濯などの生活援助を行う。

・訪問入浴介護:入浴困難者の自宅を訪問し、浴槽を提供して入浴介助を行う。

・訪問看護:看護師や理学療法士等が自宅を訪問し、主治医の指示のもと療養上のケアを行う。

訪問リハビリテーション:理学療法士等が自宅を訪問し、機能訓練等のリハビリテーションを行う。

通所サービス◆

通所介護:デイサービスセンターなどに通い、日常生活活動などの介護、機能訓練等を行う。

・通所リハビリテーション:医療施設等で心身機能向上、日常生活の自立に向けたリハビリテーションを行う。

◆短期入所サービス◆

・短期入所生活介護:介護老人福祉施設に短期間入所し、日常生活の世話や機能訓練を行う。

短期入所療養介護:介護老人保健施設等に短期間入所し、療養上の世話や機能訓練を行う。

◆その他のサービス◆

・居宅療養管理指導:医師等が療養上の管理や指導を行い、ケアプランに必要な情報提供を行う。

・福祉用具貸与:日常生活の自立を助けるために福祉用具の貸与を行う。

・特定福祉用具購入費支給:福祉用具購入の際、10万円を上限に費用の9割または8割の支給を行う。

・住宅改修費支給:住宅改修の際、20万円を上限に費用の9割または8割の支給を行う。

・特定施設入居者生活介護:有料老人ホーム等に入所している要介護者に対し家事援助、生活支援や相談を行う。

②施設サービス

施設サービスとは「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設、介護医療院に入所した要介護状態にある高齢者に対して提供される介護サービス」です。要支援者は使用できません。

施設サービス

介護老人保健施設(特別養護老人ホーム)◇

常時介護が必要で居宅での生活が困難な方が入居する施設。要介護3以上の方が対象。日常生活上の支援や介護を行う。

介護老人保健施設◇

状態が安定している方が在宅復帰出来るようリハビリテーションを介護や機能訓練を行う。入居期間は原則3~6ヵ月。

介護療養型医療施設

急性期の治療を終え、長期療養を必要とする方が入所する施設。医療的ケアや介護が常時必要な人のための医療施設。

◇介護医療院◇

長期的な医療と介護のニーズを持つ高齢者に対する日常的な医学管理、看取りやターミナル等の医療機能、生活施設としての機能を兼ね備えた介護保険施設。

③地域密着型サービス

地域密着型サービスとは「高齢者が地域で生活し続けられるように、事業所のある市区町村の要支援者・要介護者に提供されるサービス」です。

地域密着サービス

◆訪問・通所・宿泊型サービス◆

小規模多機能型居宅介護:ひとつの拠点で「通い」を中心として、利用者の選択に応じて「訪問」や「泊り」を組み合わせ、食事、排泄、入浴などのサービスを行う。

看護小規模多機能型居宅介護:小規模多機能型居宅介護+訪問看護を一体的に提供できるようなサービス。施設への「通い」を中心として、短期間の「泊り」、訪問介護や訪問看護も組み合わせることが出来る。

夜間対応型訪問介護:早朝や夜間の定期巡回、通報システムによる夜間の随時対応型の訪問介護を行う。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護:日中、夜間を通じて、短時間、複数回の定期巡回と緊急時の随時対応を組み合わせて、24時間体制の訪問介護と訪問看護を行う。

◆認知症対応型サービス◆

認知症対応型通所介護:認知症の高齢者を専門とするデイサービス。食事、排泄、入浴などの介護、日常生活上の世話や機能訓練など、日帰りの介護サービスを行う。

・認知症対応型共同生活介護(グループホーム):比較的安定した状態にある認知症の高齢者5~9人程度が共同生活する住居で、食事、排泄、入浴などの介護、日常生活上の世話や機能訓練などの介護サービスを行う。

◆施設・特定施設型サービス◆

地域密着型介護老人保健施設入居者生活介護:定員29人以下の特別養護老人ホームに入居している方に対し、介護や機能訓練、療養上の世話を行う。

・地域密着型特定施設入居者生活介護:有料老人ホームなどで、入居者が要介護者とその配偶者に限られ、定員は29人以下。介護や生活などに関する相談、助言、日常生活上の世話を行う。

介護保険サービス利用の流れ

要介護(要支援)認定を受ける

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介護保険サービスを受けるためには、要介護(要支援)認定を受ける必要があります。

本人や家族が役所、地域包括支援センター等で申請を行い(ケアマネジャーの代理申請可能)、申請後に自宅もしくは入院、入所先にて調査員が認定調査を行います。認定調査による一次判定と主治医意見書により、介護認定審査会によって二次判定が行われます。その結果、非該当、要支援1~2、要介護1~5の要介護(要支援)度が決定され、申請から約30日後に認定結果が通知されます。

認定調査:本人や家族から基本調査項目(74項目)と、介護にかかわる特記事項について聞き取りをする調査

介護認定審査会:保健、医療、福祉の専門家が集まり介護保険給付の受給が適当か、またはその範囲を審査する会議

利用限度額

介護保険には要介護度別に利用限度額が定められています。限度額範囲内であれば利用したサービス費用の1~3割負担で利用することが可能です。

要介護度と1ヵ月当たりの支給限度額

  • 要支援1:5,003単位(50,030円~55,000円程度)
  • 要支援2:10,473単位(104,730円~115,000円程度)
  • 要介護1:16,692単位(166,920円~184,000円程度)
  • 要介護2:19,616単位(196,160円~216,000円程度)
  • 要介護3:26,931単位(269,310円~297,000円程度)
  • 要介護4:30,806単位(308,060円~340,000円程度)
  • 要介護5:36,065単位(360,650円~398,000円程度)

サービス調整

介護保険サービスを使うためには、ケアマネジャー等がケアプランの作成を行い、サービスの調整をする必要があります。

要介護(要支援)認定を受けた場合、要介護者は居宅介護支援事業所のケアマネジャー(介護支援専門員)、要支援者は地域包括支援センターの相談員にケアプランの作成を依頼します。

ケアプランは、心身状態、介護環境、介護状況などのアセスメントを行い、どのような支援が必要なのかを考えたうえで作成されます。必要なサービス事業者への連絡や調整はケアマネジャーや相談員が行います。

ケアマネジャー等は、要介護者の場合は毎月、要支援者の場合は3ヵ月に一度モニタリングのため自宅等へ訪問を実施します。また、サービス事業者からの報告やモニタリング内容、利用者や家族の意見を踏まえて、サービスの妥当性を常に見直し評価しながら調整を行っていきます。

介護給付管理

ケアマネジャー等は、サービス事業者からの実績報告を受け、毎月給付管理を行う必要があります。

作成した給付管理票は、国保連(国民健康保険団体連合会)に提出し、サービス事業者の提出したレセプト(介護報酬明細書)を照合します。全ての情報が一致したときにサービス事業者へ介護報酬が支払われ、一致しなければ返戻となります。

おわりに

この記事では介護保険サービスの種類や利用の流れについてお話ししました。サービス種類だけでも沢山あり、利用の流れについても色々とルールがあって意外と難しい内容だったのではないでしょうか。

ここでは出来るだけ簡潔に、大切な部分を抜粋して書いています。この記事に書いてあることが全てではないので、別の記事も合わせて読んでいただけるとより理解が深まると思います。

それでは今回はここまでです!!これからも皆さんの力になれる情報を発信していきますので引き続きよろしくお願いいたします。